ローマ法王に米を食べさせた男

 羽咋市役所 職員の高野誠鮮(じょうせん)さんが先日、朝倉市に講演こ来られました。私は用事で参加できなかったのですが、家内が参加し、感動して帰ってきました。

 そして、私に、ぜひ高野さんの本を読みなさいといって図書館から借りてきてくれたのが、「ローマ法王に米を食べさせた

男」という本だったのです。

 はじめは私も半信半疑で読み始めたのですが、その面白さに

思わずはまり込んでしまいました。というのも、高野さんの発想が奇抜というか、常識を逸脱しているからです。

 普通の人なら無理難題に直面した時に「無理」と決めつけて

出来ない理由を探すのですが、高野さんは反対に、「どうしたら出来るのか」という出来る理由を探す名人なのです。

 私も今、うきは市の村おこしの仕事にかかわっているのですが、うきは市で以前からやっていた「棚田雛」や「棚田オウナー制度」、「空き農地、空き農家情報バンク制度」、「援農合宿」などの取り組みのひな形をすべて提案したのが高野さんだっと知り、ビックリしました。

 

 高野さんは能登半島の付け根にある寒村(限界集落)にいかに若者を呼ぶか、そこで生産される棚田米

に付加価値をつける「神子原米」のブランド化戦略、村の農産品を加工して付加価値を高める「1.5次産業による農業革命、「腐らない米」(自然栽培米)でTPPに勝つ戦略などをことごとく成功させてきました。

 

 今、過疎化が進む田舎に、光明をもたらす考え方を提案してくれているのです。私もうきは市で将来、

「自然農の栽培技術を学び、自然なライフスタイルで生活するための生活塾」を開きたいと思っていたので、この本はとても参考になりました。

 

 UFOで町おこしして成功させるなど、数々の実話が面白く書かれているので、単なる村おこしの本ではなく、成功哲学の本であると言った方がよいかも知れません。ぜひ、お読みください。

 

 『過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? ローマ法王に米を食べさせた男』

高野誠鮮著  講談社 2012年