連載・食の効用ABC

2014年

2月

07日

26.ばつぐんの排毒効果 黒焼き 食の効用ABC

26.ばつぐんの排毒効果 黒焼き

ばつぐんの排毒効果 黒焼き

黒焼きの働き 
 黒焼きは食物が原料の炭と考えると、ウバメガシを焼いた備長炭やヤシからつくった活性炭の働きと対応させることができます。
炭の排毒効果
 備長炭などの炭にはカルシウムやカリウム、鉄、マンガンなどのアルカリのミネラルバランスがよく含まれ、無数の微細な孔との相乗作用で塩素やトリハロメタンなどの有害物質を解毒することができます。食物も黒焼きにすることでミネラルが濃縮し、しかも陰性なたんぱく質や脂肪が取り除かれて、極陽性の炭水化物が残り、その微細な孔とともに化学物資などの汚れを吸着し排毒するものと思われます。磁石や電気のプラスマイナスが引き合うように、化学物質はすべて極陰性であるため、極陽性の黒焼きと引き合うのです。


腸内環境の活性化
 炭をすみかとする微生物は、農薬や殺虫剤などの化学物質、水銀やカドミウムなどの有害重金属などを分解する働きをするので、炭は土壌改良や汚水処理に広く利用されています。
 人間の腸も土壌と同じで、微生物が百兆個もすんでいるといわれており、いわば人間の命のもとの赤血球をつくる土台なのです。炭は腸内の微生物をそのミネラルで活性化し、腸内環境を改善する働きが期待できます。とくに梅干しの黒焼きは天然の抗生物質として働くといわれ、悪玉菌だけを殺菌し善玉菌を活性化するので、昔から下痢や腹痛、食中毒の特効薬として使われていました。服用する場合は、耳かき一~二杯をくず湯に混ぜて飲みます。風邪の予防には、くずの整腸作用との相乗効果でよくききます。


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2月

07日

25.日本人の乳酸菌 食の効用ABC

25.日本人の乳酸菌 たくあん

日本人の乳酸菌 たくあん

 漬物というと一番に思い出されるのがたくあんでしょう。昔はどの家庭にもぬか床があり、その家庭ならではの味を守っていました。


 干した大根をぬかで長期間漬け込んだたくあんは、江戸時代から日本人の味覚として伝えられている伝統食品です。塩気と酸味が食欲を刺激するため、食欲不振や体力の回復に役立ちます。


 たくあんの薬効は、栄養豊富な大根そのものからもくるのですが、大根を漬け込むぬか床に秘められています。玄米を白米に精米する過程で出てくるのが「米ぬか」です。玄米の表皮と胚芽がぬかの正体なので、ビタミンやミネラルが豊富に含まれます。中でもビタミンB群やEが多いため、細胞の新陳代謝を促進し、肌を若返らせる働きがあります。


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2月

07日

24.飲む民間薬 三年番茶 食の効用ABC

24.飲む民間薬 三年番茶

飲む民間薬 三年番茶

三という数字は熟成せいて円熟味をだす数字のようです。人間は、三日から一週間でリンパ液が、三カ月で血液が、三年で細胞が入れ替わると言われています。何ごとも三年修行するとひとつひとつの細胞の遺伝子に情報が組み込まれ、体が自然に覚えるので「石の上にも三年」ということわざが生まれたのでしょう。
 味噌も三年熟成すると動物性たんぱく質に近いようなうまみのある陽性な味噌に変化します。これが三年味噌と呼ばれる八丁味噌です。また、醤油でも三年でコクがでてくると言われています。お茶も三年置くとうまみがでてくるので三年番茶という名前がついたのでしょう。


三年番茶の由来
 昔、ある村で中国から渡来した僧が、村人のために寒中、野生の茶の木を伐採されました。太い枝のところはナタで割って、焙じたのち茶つぼに入れ、口を和紙でふさいで紐で結えました。

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07日

23.美肌作りの万能薬 ハトムギ 食の効用ABC

23.美肌作りの万能薬 ハトムギ

美肌づくりの万能薬 ハトムギ

 ハトムギはイネ科の植物で、子どものころ首飾りをつくって遊んだジュズダマの仲間です。古くから体にいいことが知られており、ハトムギの皮を除いたものは「ヨクイニン」と呼ばれ、約二千年前から漢方の生薬として用いられてきました。中国では筋肉痛や関節炎などによる痛みに効果があり、強壮剤としてもよいとされてきました。
 日本に渡来したのは奈良時代のことで、イボ取りに効果があるというので江戸時代から人気が高かった食物です。


抜群の美肌効果
 ハトムギは別名「イボころり」と呼ばれ、イボを取り、シミ、ソバカス、ニキビ、サメ肌などの肌荒れを改善する働きが古くから知られていました。
このようなハトムギの効果は、皮膚の血流やリンパ液(体の組織間を満たしている液)の流れをよくする働きがあることに由来しています。ここでいう皮膚とは、体の外側だけをいうのではなく、口から食道、胃、腸までの体の内側で表面になっている部分で、粘膜も含まれています。
 初期の胃に潰瘍やがんがハトムギによってよくなるのは、ハトムギに多く含まれるたんぱく質のなかのアミノ酸分解酵素の働きです。それにより新陳代謝作用が高まり、皮膚や体内の老廃物が分解され、余分な水分と一緒におしっことして排泄されます。食欲不振や胃のもたれる人にもハトムギはおすすめです。


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07日

22.野草の生命力で元気アップ 食の効用ABC

22.野草の生命力で元気アップよもぎ

野草の生命力で元気アップ

 早春の大地にはいろいろな野草が芽吹いています。野菜と違い、人の手を借りずに育つ自然の野草には生命力が旺盛です。昔から人々は、この早春の自然の恵みを食に取り入れ、体の中を浄化してきました。野草には消化を促進したり、胃腸の働きを整えたりする作用があり、体内の毒下しをしてくれることが広く知られていたからでしょう。


タンニンやフラボノイドの働き
 野草全般に共通することは、苦み成分のタンニンやフラボノイドを含むものが多いということです。今、赤ワインやココアの色素で、体のサビを止める物質(抗酸化物質)のポリフェノールが注目されています。タンニンやフラボノイドもポリフェノールの一種で、体の中でいろいろな悪さをする活性酸素を消去する働きがあります。フラボノイドには、加えて毛細血管を補強する作用もあり、心臓病や高血圧、動脈硬化などの成人病の予防に効果が期待できます。


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21.海の緑黄色野菜 食の効用ABC

21.海の緑黄色野菜

海の緑黄色野菜

 四面を海に囲まれた日本人にとって、昆布は最もなじみの深い海藻です。煮物や汁物のダシに必ず登場するのが昆布で、古くよりお祝いごとに欠かせない食べ物でした。
 最近の研究で、昆布に含まれる食物繊維の重要性や微量栄養素の効果がわかり、注目されてきています。特に昆布をはじめとする海藻にがんなどの生活習慣病を予防する優れた効果があることや、放射線などで傷ついた遺伝子の傷を修復する働きがあることもわかってきました。


 さらに昆布は、若い女性たちを悩ませている便秘や肥満解消のための美容食としても見直されてきています。


 “海の緑黄色野菜”とも呼ばれる昆布には、食物繊維やビタミンA、C、B₂、ヨード、カルシウム、マグネシウム、亜鉛など、生活習慣病を防いでくれる栄養素がたっぷり含まれています。
 昆布のぬめり成分の正体はアルギン酸という食物繊維です。水に溶ける水溶性の性質と、水に溶けない不溶性の性質の両方をあわせ持っている不思議な成分です。


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2月

07日

20.食物繊維の王様 コンニャク 食の効用ABC

20.食物繊維の王様コンニャク

食物繊維の王様 コンニャク

 コンニャクの成分はコンニャクマンナン(グルコマンナン)という、ほとんど消化されない食物繊維です。98%が水なので超低カロリー食品といえます。戦後は、栄養がなく消化も悪いと、悪者扱いされていましたが、「腸の砂がとれる」という根強い信仰に支えられて見捨てられずにきました。コンニャクには古くから整腸作用があることが知られていたのです。


 グルコマンナンンは消化されないまま腸に入り、水分などを吸収して弾力性のあるかたまりに変化します。このとき、コレステロールや脂肪分などを取り込み、そのまま体外へ排出するので、中性脂肪やコレステロール値の低下に効果を発揮します。ですから血液中の油分の過剰からくる高脂血症や脂肪肝に有効だと思われます。


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07日

19.栄養の宝庫「お豆さん」のパワー 食の効用ABC

19.栄養の宝庫「お豆さん」のパワー

栄養の宝庫「お豆さん」のパワー

大豆の働き
 大豆は「畑の肉」といわれ、栄養分に富んでいるため味噌や醤油、豆腐、納豆、高野豆腐、湯葉、豆乳などに加工されて食卓の脇役を固めてきました。肉もたんぱく質が豊富ですが、脂肪を多く含むため食べ過ぎると動脈硬化などの原因になります。大豆はその点、肉の七分の一のカロリーで同量のたんぱく質が摂れるため太る心配もありません。
大豆のレシチンには体脂肪を燃やし、コレステロールを低下させる働きや、脳の神経伝達をするアセチルコリンをつくる働きがあります。
 また、大豆のサポニンには体内にできるサビである過酸化脂質の発生を防ぎ、活性酸素を消す働きもあります。ダイエットはもちろん、ボケや生活習慣病の予防に役立つわけです。海藻との相性がよいのでひじきや昆布と炊き合わせると良いでしょう。海藻の鉄分は消化がよくないのですが、大豆に多い銅が鉄分の吸収力を高めることがわかっています。また、海藻のカルシウムも大豆や揚げのたんぱく質と合わさると吸収がよくなります。


今注目の大豆イソフラボン
 大豆に含まれる苦みの成分のイソフラボンが注目されています。大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働き(植物性エストロゲン)をし、ホルモン作用のバランスを保つことによって、乳がんや前立腺がんを防ぐといわれています。
さらに、女性ホルモンの減少からくる更年期障害の症状を和らげたり、中高年以降に起こる骨粗しょう症を予防する機能をもっていることが、医学的な研究で報告されています。
 大豆に含まれるイソフラボンの量は、一グラム中、二~三ミリグラムですが、北海道など北陸産の大豆には、通常大豆の二倍以上のイソフラボンが含まれています。寒さに耐えてゆっくり育つものは陽性といって、より力強くなります。


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07日

18.おひさまと大地の恵み 切り干し大根 食の効用ABC

18.おひさまと大地の恵み 切り干し大根

おひさまと大地の恵み 切り干し大根

大地のエネルギーをたっぷり吸収してできた大根に、太陽の光と熱のエネルギーを加えて干し上げたのが切干大根です。秋に収穫した大地の恵みいっぱいの大根を細く切って冬の日差しと冷たい風で乾燥させると大根の干物・切り干し大根ができあがります。
 全国の生産高の約九割を占めるのが宮崎県で、手作業で切り干し大根の生産が行われています。宮崎は火山灰地が多く、大根栽培に適しています。
いい切り干し大根をつくるには、日照時間のながいことが条件です。また、空気が乾燥していて、大根が凍るか凍らないかという気温が保たれることが必要だそうです。冬の宮崎は晴天に恵まれることが多く、九州山地からは冷たい風が「霧島おろし」となって吹きつけるので、切り干し大根には最適の風土になるようです。


<食物繊維の王様・切り干し大根>
 食物繊維が大量に含まれるのが切り干し大根の特徴ですが、干すことで生の大根に少ないリグニンなどの不溶性食物繊維が急激に増加します。この不溶性食物繊維は生大根に比べてなんと二十一倍にも増えています。また、水溶性の食物繊維も約九倍の増加ですから、切り干し大根はまさに腸のすばらしい掃除役として期待出来るわけです。
 このリグニンは材木などの堅い組織に多く含まれ、野菜には元来少ないのですが、ゴボウでも大根でも野菜を刻んで放置すると、格段に増加するおもしろい性質があります。


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07日

17.根の野菜の充電力 鉄火みそ 食の効用ABC

17.根の野菜の充電力 鉄火みそ

根の野菜の充電力 鉄火みそ

 食養の鉄火みそは桜沢如一先生(マクロビオティック創始者=編集部注)が考案したもので、根の野菜のパワーが濃縮した体質改善薬です。

 ゴボウとニンジン、レンコンを1ミリ角のサイの目に切ります。細かく刻むことで、より野菜のエネルギーが引き出されます。それらの野菜に生姜を加えて炒め、さらに八丁味噌とごま油を加えて2~3時間丹念に炒り上げたふりかけが、鉄火みそです。


 冬場にできる根の野菜には、エネルギーがタップリと貯えられています。植物は葉っぱで発電したエネルギーを、春から夏にかけてはもっぱら自らの葉や茎の成長に使いますが、寒くなる冬になると、エネルギーをデンプンやオリゴ糖という缶詰にして根っこに貯えます。冬場にできる根の野菜は、いわば太陽エネルギーの缶詰なのです。


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16.老化防止の長寿食 そば 食の効用ABC

16.老化防止の長寿食 そば

老化防止の長寿食 そば

 秋が深まると新そばが出回ります。冬が来て寒くなる前に体を温め、体力をつけるそばができるのは自然の恵みなのでしょう。

 そばは千年以上前の歴史を持つ良質の穀類として、日本人の暮らしに深く結び付いてきました。
どんなにやせ地でも、寒冷地でも栽培ができ、短期間(75日)で結実するため、飢饉対策にも利用され、人々の命を支えてきた食べ物です。


 そばはバランスのとれた栄養食で、製粉の仕方で成分に多少の差はありますが、良質のデンプン質やタンパク質、食物繊維、ミネラル、タンパク質や脂肪を分解する数々の酵素などを含んでいます。そばのデンプン粒子は非常に細かい(陽性)ので煮えやすく、消化が良いのです。ですから米やほかの穀類のように長時間になくても食べられるのが特徴です。
 また、そばにはビタミンB1やB2が米や麦の2~3倍含まれ、白米食やラーメン食に不足しがちなB群を補ってくれます。これらのビタミンは食欲を増進させ、イライラする神経を鎮め、疲労感やいねむり、物忘れをなくしたり、口内炎、脱毛や爪のまわりのささくれなどを防いでくれます。


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15.味の芸術品 かつおぶし 食の効用ABC

15.味の芸術品 かつおぶし

味の芸術品 かつおぶし

 日本料理は、「だしが決め手」と言われますが、そのだしの中心となるのがかつおぶしです。


かつおの切り身を煮てから、カシ・ナラなどの堅木で20日間いぶし、さらにかびつけと天日干しを繰り返して約半年すると、香りと旨味の王様、本枯れ節ができ上がります。「生き腐れ」と言われる肉厚で腐りやすい生魚のかつおを、芳香に満ちた半永久的な保存食に変えてしまった日本人の知恵には驚かされます。


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06日

14.水のリズムの調整役 玄米あずき粥 食の効用ABC

14.水のリズムの調整役 玄米あずき粥

水のリズムの調整役 玄米あずき粥

 炒った玄米に2~3割の小豆と少量の塩を加えてコトコト炊いた玄米小豆粥は、玄米の皮がはじけて花開くことから、別名「おめでとう」と呼ばれている縁起の良い食べ物です。

玄米の持つ男性的なエネルギーと小豆の持つ女性的なエネルギーが一体となり、陰陽調和した活力溢れる料理です。


 玄米には、肺・大腸にたくさん集まっているリンパ管(下水管)の水はけを良くし、そこに付着した汚れを掃き清めるという働きがあります。また、良質の小豆には、腎・膀胱(下水処理場)に目詰まりした汚水やヘドロを洗い流す働きがあります。この二つが織りなす効果により、おめでとうは抜群の利尿作用と解毒効果を持つのです。


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13.大豆食品の優等生 高野豆腐 食の効用ABC

13.大豆食品の優等生 高野豆腐

大豆食品の優等生 高野豆腐

<日本の風土が生んだ最高の栄養食>
 日本には昔から凍結と乾燥をさせてつくる凍み大根や凍みコンニャク、寒天などの伝統食品がいくつかあります。なかでも高野豆腐は大豆の風味と栄養価を濃縮した、数百年来の伝統をもつ保存食です。
 もともと高野豆腐は高野山の禅僧が保存食としてつくったといわれ、精進料理の普及とともに「高野豆腐」の名で広まりました。信州では武田信玄が兵糧としてつくらせたともいい、「凍み豆腐」あるいは「凍り豆腐」とも呼ばれています。
 木綿豆腐の二倍量の大豆でつくった硬い豆腐を薄切りにして、寒気で凍らせ、天日で乾かすと豆腐の干物・高野豆腐ができます。風のない夜に氷点下五度まで外気温が下がらないと、きめ細やかな上質のものはできません。昼夜の寒暖の差が大きく、湿気の少ない長野や東北地方、高野山などが生産に適しています。一般に売られている高野豆腐は人工凍結、熱風乾燥が主流ですが、本来の高野豆腐は自然が相手の大変手間ひまかかるもので、日本の風土が生んだすばらしい伝統食といえます。


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12.総合健康食品納豆 食の効用ABC

12.総合健康食品納豆

総合健康食品納豆

 日本人の朝の食卓に欠かせない納豆は、“畑の肉”と呼ばれる栄養価の高い大豆が原料です。大豆に納豆菌を噴霧して発酵させると、消化されにくい大豆の栄養価を丸ごと吸収することができます。しかも納豆菌がもたらす新たな旨みや栄養成分が加わって、無敵の健康食品に変化したのが納豆なのです。


 納豆の栄養価を大豆と比べてみると、納豆菌の働きによってビタミン類が大幅に増えているのがわかります。特にビタミンB2は大豆の2~4倍に増えています。ビタミンB2はタンパク質や脂肪の代謝(分解や合成)に深く関係しており、脂肪を効率よく燃やし、肌をきれいにする働きがあります。不足すると肌荒れや粘膜の炎症を起こしたり、脂肪の燃焼が進まず肥満の原因になったりします。


 また、納豆に含まれるビタミンKは群を抜いていて、ほかの野菜の5~10倍も含まれています。ビタミンKには骨の新陳代謝を良くする働きがあり、骨粗鬆症の治療薬として使われています。大豆成分のイソフラボンにも女性ホルモン様作用を発揮して骨粗鬆症を予防する働きがあるので、納豆は骨の最高の強化食といえます。


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11.味の引き立て役 醤油 食の効用ABC

11.味の引き立て役醤油

味の引き立て役 醤油

 餅や煎餅から醤油が少し焦げた、あの何ともいえない香りがすると食欲をそそります。海外では日本食ブームによって、醤油のすばらしさが世界的にも知られるようになりました。日本人の食生活にとって欠くことのできない調味料である醤油をもう一度見直してみましょう。


<「醤油の製造方法>
 醤油は、大豆と小麦を混ぜ、麹菌をつけて麹をつくります。
それを塩水に漬けて発酵させてもろみをつくり、そのもろみを超時間(二夏)熟成させて搾ったものです。味噌でも醤油でも、仕込んで一年経ったものは香りよしといい、二年経つと味よし、三年でコクが出てくるといいます。普通はこれをミックスしてメーカー独自の味を出すわけです。

 それぞれの蔵や樽に住みついている「蔵酵母」によって味が微妙に違います。また、仕込む季節によっても菌が微妙に変化するので、醤油はまさに生き物といえます。酵母菌には酸素が必要で、桶の中のもろみの内部まで酸素を送ってやらないと酵母が死んでしまいます。昔ながらのカイでゆっくり撹拌して、もろみに酸素を送ってやる作業が大変な重労働なのです。冬場で週一回、夏場では二、三日に一回行わなければなりません。

 本当の醤油は大変手間ひまかかる食品です。原料の穀物の生命力(山のもの)と生命の生みの親・塩(海のもの)に酵母菌という自然の微生物を仲人役として、職人さんが丹精こめてつくりあげた、まさに命の結晶といえます。


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10.純白の金 吉野葛 食の効用ABC

10.純白の金 吉野葛

純白の金 吉野葛

 葛粉は山野に自生する生命力の強い葛の根から取る良質のでんぷん質です。古来より、穀物の乏しい山間地方で米や麦の代用とされ、病人食に、そして災害や飢饉の備蓄食として、また修験道の行者の携行食や武士の野戦食として使われてきました。葛粉は数あるでんぷんのなかで、きめの細やかさと素材のうまみをいかす力に優れ、世界でもっとも質の高い料理用でんぷんと評価されています。また薬効にも優れ、子どものころは風邪をひいてもお腹をこわしても葛湯でした。葛を配合した葛根湯は漢方の風邪薬としておなじみです。


<葛粉の製法>
 花も葉も散ったあと、寒さに備えてたっぷりと養分を蓄えて太った根を掘り出し、綿のように砕いて寒の水にさらします。寒ざらしといって、空気も水も冷たいほうがいい葛粉ができます。凍りつく寒さのなかで何度も水にさらされ、灰色の葛が純白になっていきます。水が冷たいこと、いい水であることが葛精製の生命で、葛づくりはひたすら水で清める作業といえます。わき水と厳しい寒さのおかげで、吉野では昔から良質の葛粉がつくられてきました。根っこから食べられるようになるまで、ざっと二カ月かかります。一キロの葛根からわずか百グラムしか取れません。葛粉はまさに職人さんの手間とひまの結晶といえます。


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9.日本人の長寿の秘密 味噌 食の効用ABC

9.日本人の長寿の秘密 味噌

日本人の長寿の秘密 味噌

<おふくろの味・味噌汁>
 ごはん、味噌汁、漬物といえば、日本の食事の御三家です。約千三百年前に中国から伝来したとされる味噌は、日本人の食生活に欠かせない発酵調味料で、手前味噌という言葉があるように、以前は家庭で手作りするのが普通でした。おふくろの味はこの郷土色の強い味噌からきたといえるでしょう。


<優れたたんぱく源・味噌>
 味噌はまた、日本人の食生活で、たんぱく質を補う大切な役割を果たしていました。カリウムの多い陰性な大豆をよく煮て陽性化し、塩のナトリウムの陽性と、時間や重しの陽性を加えて、肉や卵、牛乳に近い食品に加工したのが味噌です。しかも麹を加えることによって乳酸菌や酵母といった約百六十種の微生物が働き、たんぱく質をアミノ酸に分解するので、大変消化吸収のよいたんぱく源となります。たとえば大豆のたんぱく質の吸収率は八十パーセントくらいですが、味噌になると百パーセント吸収されます。そして肉の七分の一のカロリーで同量のたんぱく質が摂取できるのも味噌の特徴です。主食である米には、必須アミノ酸のリジンの含有が少ないのですが、「畑の肉」といわれるほど必須アミノ酸の多い大豆が原料の味噌にはリジンが豊富に含まれるので、ごはんに味噌汁は必須アミノ酸の摂取源として抜群の組み合わせとなります。


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8.生活習慣の予防薬 きのこ 食の効用ABC

8.生活習慣の予防薬 きのこ

生活習慣の予防薬 きのこ

 きのこの仲間には椎茸や松茸、えのき茸、アガリクス茸といった数々の種類がありますが、きのこの効能の中で注目すべきは生活習慣病の予防と改善効果です。
 がんやウィルス性の病気と違って、攻撃すべき対象が明確でない生活習慣病は、薬で治療するより、食生活などで少しずつ改善したり、予防しておくことが大切です。きのこの中には、血糖や血圧を下げたり、血栓を予防する作用を持つものが多いので、食生活に積極的に取り入れましょう。


 きのこの働きを簡単にまとめると、酸化したドロドロ血液弱アルカリ性のサラサラ血液を戻すという働きです。
 血液が酸化すると赤血球同士がくっついて団子状になってしまい、非常に流れにくい状況をつくります。そうすると血圧は上昇し(高血圧)、血栓ができたり(脳梗塞、心筋梗塞)、動脈の新陳代謝が悪くなったり(動脈硬化)します。さらに悪化すると酸化した血液を集めて焼却処理をしようとして炎症(肝炎、腎炎など)がおきたり、さらには汚れた血液を溜めて保管しておこうとして浄血細胞(ポリープ、肉腫、がんなど)が出来てきます。


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7.長寿の泉 玄米 食の効用ABC

7.長寿の泉 玄米

長寿の泉 玄米

 元気の「気」は、旧漢字では「氣」と書き、「活動の源泉となるもの」を意味します。日本人の元気の本は米なのですが、同じ米でも、水に浸ければ腐ってしまう白米と、芽を出す玄米とでは生命力が全く違います。玄米あ白米と違って栄養価の高い胚芽がついているだけでなく、外皮となる薄い膜で全体が覆われています。外皮は貴重な繊維質であると同時に、栄養素の質を損なうことなく、米の命を守り(抗酸化)、いつまでも新鮮に保つ働きをしています。


 この玄米の外皮である糠(ぬか)に数々の薬効があることがわかってきました。玄米にはビタミンB1が白米の約4倍含まれています。ビタミンB1の本も重要な働きは、糖質(米の胚乳部)の体内燃焼作用です。B1の欠乏は不完全燃焼をおこし乳酸などの酸性物質を生じるため、血液が食毒化して以前は脚気を起こしました。現代では糖尿病やアレルギー、がんなどの生活習慣病の予備軍を作ってしまっています。


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6.生命力の王様 レンコン 食の効用ABC

レンコン

生命力の王様 レンコン

 レンコンは、「先が見通せる」ことから、おせち料理やおめでたい席に欠かせない食べ物です。蓮は泥沼できれいな花を咲かせるところから、仏教徒の間では極楽の地に生えているものとして、もっとも清浄視されています。仏さまが蓮の台に座しているのも、瞑想のときに蓮華座を組むのも、蓮の生命力を象徴したものと思われます。
 実際、二千年前の化石化した蓮の種から蓮の花がみごとに咲き、話題となりました。蓮の生命力が凝縮した食物が蓮の地下茎であり、新しい命の芽をつくるレンコンなのです。


<よいレンコンの見分け方>
 レンコンは秋から冬にかけてがいちばんおいしい時期で、ほどよく小太りしたものがよく、細くて小さく未熟なものは歯ざわりも悪く、味もよくありません。また、切り口が薄茶色になり、よく糸を引くレンコンほど陽性で薬効が高まります。切り口が紫色になるものは化学肥料が含まれており、陰性と判断します。
 しかも、切り口の穴の形が丸ではなく三角形や楕円形になっているものは、ほとんどが畑レンコンです。本来のレンコンは沼レンコンで沼の水圧に耐えながら太くなるため、穴の形も真ん丸で非常に強い生命力をもっています。市販のレンコンのなかには漂泊したものや、変色を防ぐために薬品につけたものがありますので、できるだけ泥つきのものを手に入れてください。


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5.夏の風物詩 寒天 食の効用ABC

夏の風物詩 寒天

<身体を適度に冷やす>
 暑い夏には、トコロテンのほか、みつ豆やゼリー、水羊羹など寒天を使った和菓子がおいしく感じられます。トコロテンや寒天は、寒性といって、体を適度に冷やす天然の冷却材として働くからです。  現代のような寒天が作られたのは江戸時代からです。テングサを煮溶かして絞り、もろぶたに移す。これが冷えて固まったものが生天、トコロテンです。それを長四角や糸状に切って冬の田んぼで凍らせたものを、十日から二週間かけてゆっくりと溶かして乾燥すると、トコロテンの干物、寒天ができます。昼夜の寒暖の差が大きい諏訪盆地などでできるものが特に上質とされます。


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4.血行促進と痛み止めの妙薬 ショウガ 食の効用ABC

生姜

血行促進と痛み止めの妙薬 ショウガ

ショウガは、日本の食卓には欠かせない食材の一つです。冷奴やそうめんの薬味にしたり、生姜湯(しょうがとう)にしたりと、生姜の香りや風味が好きな方も多いと思います。


 ショウガには、すぐれた薬効があることが昔から知られていました。たとえば、ショウガには身体を温め、全身の血行を良くする働きがあり、身体の冷えや関節痛を癒してくれます。これは、ショウガに含まれているジンゲロンやショウガオールという辛み成分とジンギベロールという辛み成分と、ジンギビレンなどの芳香性の精油成分によるものです。 ショウガには、すぐれた薬効があることが昔から知られていました。たとえば、ショウガには身体を温め、全身の血行を良くする働きがあり、身体の冷えや関節痛を癒してくれます。これは、ショウガに含まれているジンゲロンやショウガオールという辛み成分とジンギベロールという辛み成分と、ジンギビレンなどの芳香性の精油成分によるものです。 ショウガには、すぐれた薬効があることが昔から知られていました。たとえば、ショウガには身体を温め、全身の血行を良くする働きがあり、身体の冷えや関節痛を癒してくれます。これは、ショウガに含まれているジンゲロンやショウガオールという辛み成分とジンギベロールという辛み成分と、ジンギビレンなどの芳香性の精油成分によるものです。


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3.食べる造血剤・鯉こく 食の効用ABC

鯉こく

食べる造血剤・鯉こく

 マクロビオティックで、体の弱った時の手当てに使う食薬が鯉こくです。これは、鯉のニガ玉だけを取り除いて、ウロコから内臓、骨まで鯉のすべてを一物全体で料理しています。鯉の三倍の量のごぼうのささがきと八丁味噌を合わせて、8時間くらい火を加えて煮込みます。そうしてウロコもタンパクも骨もすべてが溶けて、鯉の生命力が濃縮した濃厚な活力スープができ上がります。


 鯉のぼりに象徴されるように、天然の鯉の生命力は非常に強く、生きたままさばくと、その切り身はしばらく動いていることがあります。鯉は、海の中を勢いよく泳ぐ陽性なマグロやサバと違い、淡水の中で静かに泳ぐ陰性な性質があり、動物性タンパク(陽)の中では最も植物性(陰)に近く、寿命も長いのです。ごぼうは野菜(陰)の中では陽性で、煮しめるほどに動物性(陽)に近くなる性質があります。陽中の陰の性質を持つ鯉と陰中の陽の性質を持つごぼうが陰陽調和して、しかもゴボウのアク気(ミネラル)により鯉の固いタンパク質が分解されて、非常に消化吸収力のよい食べ物に生まれ変わるのです。


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2014年

2月

06日

2.天地和合のエネルギー・ごま塩 食の効用ABC

ごま塩

天地和合のエネルギー・ごま塩

 マクロビオティックで玄米食を始める時の必需品がごま塩です。海の恵みである自然な塩と山の恵みでる黒ごまが絶妙なバランス(塩が1~2割、黒ごまが9~8割のバランス)で陰陽調和して含まれています。ごま塩をかけて玄米ごはんを食べると玄米が腑に落ちるのがわかります。玄米に足りない良質のたんぱく質、ミネラル、ビタミン、酵素などをごま塩が補ってくれます。玄米のエネルギーを最高に引き出すもの、それがごま塩なのです。


 ごま塩の働きの素晴らしいのは、その精神安定効果です。黒ごまや自然塩に豊富に含まれるビタミンB1やB6、ビタミンE,カルシウム、マグネシウ ム、イソフラボノイドによって神経の働きが整い、精神が安定します。イライラしたり、落ち着かない時に食べると気持ちが晴れます。ごま塩で自律神経が安定 すると不眠症や冷えのぼせなどの自律神経の失調から来る症状も楽になります。寝る前にごま塩入り番茶を飲むと熟睡できます。


 

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2014年

2月

06日

1.応急手当の必需品・梅酢 食の効用ABC

応急手当の必需品梅酢

応急手当の必需品・梅酢

 梅酢というとあまりなじみがない方も多いと思いますが、食中毒が増える夏場にかけて活用すると大変便利です。梅の実を塩漬けして、圧してしみ出したものが梅酢で、主として梅干漬けに使います。紫蘇を加えたものが赤梅酢で、生姜やミョウガを漬けるときに使うと色鮮やかになり、保存性が高まります。梅酢は消化器系の病気の予防になるとして、古くから用いられてきました。


 梅酢の一番の働きはその殺菌作用です。梅干よりも、梅肉エキスよりもその殺菌力は強力で、急性の強い下痢や食中毒には即効性があります。これは梅酢に含まれるクエン酸をはじめとした数々の有機酸の働きです。クエン酸などの有機酸には分解(エネルギー代謝を良くする)という働きがあり、乳酸や尿酸などの酸化物(血液を汚す疲労物質)を分解して血液浄化をしてくれます。有機酸には分解と同時に解毒という働きもあり、体内に進入したウイルスなどの異物を分解して排泄します。ウイルスの中でもSURSウイルスやノロウイルスのような球形の陽性菌には、有機酸(分解という陰性な働きを持つ)を含む梅酢は特に有効だと思われます。

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